- 三崎亜記「バスジャック」 2007年01月15日
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バスジャック
著:三崎 亜記
集英社 単行本
2005/11/26
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話題作となった「となり町戦争」(未読)でデビューした作者の第2作である短編集。未読ではあるが話に聞く第一作と同様、ほとんどの話では非日常で非現実的な設定がなされている。 「二階扉をつけてください」不条理?それともファンタジー?いやこのラストはホラーか。7点。 「しあわせな光」現代のおとぎ話的な、心温まる3ページのショートショート。6.5点。 「二人の記憶」何かをデフォルメして表現しているのだろうか?話としてはまとまっているが、言わんとしていることよく分からなかった。6点。 「バスジャック」体系化し形式化している、社会にありふれた存在となったバスジャックに遭遇した乗客によるどんでん返し。7.5点。 「雨降る夜に」4ページちょっとのショートショート。とくにオチはなかった。6点。 「動物園」SFとしては弱いのだが、本書の中でもっともSFっぽい設定。うまく設定を練り上げればシリーズ化も出来そう。7.5点。 「送りの夏」最初これも非日常設定かと思ったら違った。しかしそれでも若干の非現実的感覚を伴うあるひと夏の物語。7.5点。
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