- 今邑彩「七人の中にいる」 2001年06月20日
- フーダニット、犯人当ての物語である。犯人といってもその場ではまだ殺人などは起こらない。21年前の一家惨殺事件の復讐を手紙で予告して来たのだ。
この手の話は東野圭吾などが書きそうな話で実際素晴らしい作品を書いているが、今邑彩の本作品も負けてはいない。登場人物の性格設定や反応・行動に若干の違和感を感じる部分があるが、ペンションを訪れた常連客の誰もが怪しく見え、じわじわと追いつめられるような恐怖をうまく醸し出している。犯人とおぼしき人物たちが二転三転するたびにいやが上にも緊張感が高まっていき、上等のサスペンス推理劇に仕上がっていた。えー、これ以上書くとネタバレしそう。。7.5点。
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